コネクト (ページ30)

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合コンは男が8人、女が5人の大所帯だったようで。

「ジホがどうしても来てって言うから」

「とりあえず顔だけ出してーみたいな」

「ね、だから俺の意思じゃないって言ったでしょ？」

3人が3人揃って言い訳の様な事を言ったけれど、実際私はそれどころじゃなかった。
この中の誰かがNだという説が消せない状況になったからだ。

合コンから3人が抜けて男女比がぴったりになったが、女性陣からは当然かなりブーイングが上がったらしい。
私の存在は"事務所の前のカフェのお姉さん"という事で誰かがやっかんだりする事もなく、事なきを得た。

テヒョンが運転する車の後部座席にはジミンとジョングクがいて、私は助手席だ。

「楽しかったならいいんじゃない別に」

それどころじゃない私の言葉は冷たく聞こえただろうか。
後ろから凄い勢いで'違うから！'というジミンの声が飛んできた。
責めるつもりはこれっぽっちもなかっただけに、勢いの良い声に驚いて肩が跳ねた。

驚きで心臓がばくんばくんと凄い音を立てている事は分かっているのだけれど、それが緊張からきているように感じた。

「私がお店に行ったのは理由があって行ったの」

3人に向けて話すつもりはなかったのに。

「私が最近連絡取ってるNに会う為に行ったの、ジョングギは知ってるけどテヒョンイとジミニには言ってなかったから」

私がNの話しをして、3人の中にNが居たらこれからの言動に変化があるかどうか。
それに賭けてみたくなったのだ。

眉を顰めたテヒョンの横顔が'N？'と呟いて、真後ろにいるジミンは何も言わないが助手席にぐっと近付いた姿勢を取ったのは分かった。

「ヌナの事好きなんだって、そのNが」

順序立てて話すつもりが、ジョングクに先を越されてしまってジミンがまた大きい声で'は？！'と言った声が車内に響いた。

「何それ、Aそんな奴と連絡取ってんの？顔も分かんない相手危ないからやめな」

緩いカーブにハンドルを切ったテヒョンからは、当初懸念してた言葉が予想通りに吐き出されて。
色々飛ばして最終的な言葉を言うしかなくなった。

「私は、3人の誰かがNだと思ってる」