コネクト

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店員の目が気になってきたのは10分くらいアイスコーヒーで粘ったあたり。
だから誰からも連絡の来ない携帯で連絡しているフリをしながらトイレに立った。

たかが10分。
そう思うけれど、10分経っても何の発見もないままだ。
欠片も。

トイレの鏡に映った自分と対面して見たら、キャップの鍔の影になってる顔が疲れて見える。
それもそうだ。
21時過ぎに家を飛び出して来るんだから。

手を洗ってトイレを出て、パスタと何か一品を注文して、店員さんに謝ろう。


「そう、ジホが連れて来てくれたの！全員やっぱりかっこいいけど、私はジョングギがいいかなって」


背後のトイレの個室から聞こえた話し声に思わず振り向いてしまった。
勿論個室のドアは閉まっている。


「ジミニはお酒すっごい飲むし、テヒョンイは可愛い感じ！ジョングギはちょっと人見知り？うん、そんな感じ」


確実に聞こえた聞き覚えのある名前。
3人とも、全員。

でもまだここにいるとは言えない。
今この個室にいる人がここに来る前に何処かで合コンをしていて、3人に会って来た可能性だって否定出来ない。

この目で見るまでは。


まるで不用心な女の人は誰かの電話をしながら個室から出て来ると、私を気にも留めないどころか手も洗わずにトイレから出て行く。
よっぽど気持ちが高揚しているのだろう。

勿論私は少し遅れて女の人の後を付いて行くのみで、女の人が明るい声色で電話を切ってカーテンで仕切られた場所へ。


「A？！」


カーテンの閉めが甘くてそこから何とか覗こうとしたのに。
そんな時に背後から名前を呼ばれるなんて、誰が想定出来たか。

そりゃあもう驚いて振り向くと同じ様に驚いてるテヒョンがいて。


「なんで？！何やってんのA？！」


「ちょっ…声が大き」


「えっ、A？！」


テヒョンの口を塞ごうとしたのも遅かったのだ。
カーテンから顔を覗かせたジミンまで私の名前を呼んでしまって、遂には中からジョングクまで出てきて。

狎鴎亭xxガーデンに3人がいた。
驚いた顔をしてる3人の中にNはいないって、そう思うのはかなり厳しくなってきた。

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