コネクト (ページ15)

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N
『営業中にすみません、夜にまた連絡します。お互いもう少し仕事頑張りましょう』

Nからのメッセージは割とあっさり終わった。
でもこのメッセージで分かった事がある。
"お互いもう少し"って事はNも仕事中で、Nの仕事もそう遅くない時間に終わるという事だ。

私と同じくらいの時間に終わる仕事だと考えたら事務職が有力か。
もしかしたらこの目の前に堂々と構える事務所の中の一人？

結局閉店するまで仕事をこなす間もちょこちょこ頭の中はNに支配されていた。
これはNの思惑通りという事になるかもしれないけれど、当然特別な感情はない。

最後のお客さんを見送ってプレートを裏返して、ほっと一息を吐いた。
決して忙しい訳じゃなかったけれど、考え過ぎて頭が疲れた。

だからいつもより手早く片付けを済ませて早々に帰る準備を始めた。
エプロンは畳むというよりグルグルと丸めただけで、バッグに無理矢理押し込む形で。

それから外に出ると、見覚えのある2人が丁度信号を小走りでこっちに駆けて来るところだった。

「ちょうど良いタイミングー」

なんて言ったのはテヒョンで、そのすぐ後ろにはジョングクがいた。

「ヌナ今からなんか予定ある？」

緩いパンツのポケットに両手を突っ込んでいるジョングクが言った。
テヒョンはそんなジョングクの肩に手を回してうんうんと頷いている。

「いや？別に何もないけど」

「よし、じゃあご飯行こ、俺とジョングギももう仕事終わったから」

テヒョンの"よし"はどういう意味なのか。
それに"行ける？"とか"どうする？"とかもなく

「ヌナ何食べたい？俺はさっきチュクミかなって言ってたんだけど」

「いやいや、プルコギ、プルコギだから、Aどっちがいい？」

「どっちかしかないの選択肢は、笑」

テヒョンに肩を組まれて歩かざるを得なくなったし、今日の夕飯はだいぶ派手になりそうだ。
同時に、早く帰るつもりだったのもお流れになったという事だ。